- カテゴリー
異色の経歴をもつ弁護士は多いが、澤田先生のキャリアもなかなか興味深い。高校生でレーサーになるが23歳で引退、その後大学に入り直して弁護士に。現在は、若井綜合法律事務所のパートナー弁護士として新橋オフィスの代表を務める。
竹を割ったような性格で、どんな質問にもパッと答える反応の早さが印象的な澤田先生に、弁護士になるまでの道のりと仕事についてお話を伺った。
弁護士法人 若井綜合法律事務所 澤田剛司先生
日本大学法学部卒業、専修大学法科大学院を修了。2016年12月弁護士登録(第69期)、東京弁護士会所属。おもな取り扱い分野は、慰謝料請求/被請求、男女トラブル、刑事事件など。趣味・特技は、海外旅行、ジム通い、子どもと遊ぶこと。
レーサーから弁護士へ、さまざまな経験を積んだ20代
——異色の経歴をおもちと伺いました。
実は、元サーキットレーサーなんです。高校からゴーカートを始めて徐々にステップアップし、フォーミュラ・ミラージュのレーサーになりました。
——車が好きだったのですか?
車というよりスピードと機械が好きなんです。バイクにも乗っていました。団体スポーツよりも個人スポーツが好きなタイプなので、性格的にもレーサーは合っていたんだと思います。
——いくつで引退したのですか?
23歳のときです。レーサーを続ける道もあったのですが、スパッと辞めました。大学へは一度入ったんですが早々に中退し、その後は職を転々とする20代を送りました。フリーのカメラマンをやったり、日焼けサロン店を経営したり。いろんな仕事を経験しましたね。
——30歳でまた大学に戻ったのですね。
はい。実家の近くにあった日本大学の通信教育部に入りました。「卒業するのが楽だよ」と言われて法学部を選びましたが、やってみたらおもしろくて。せっかく入ったんだし、弁護士になるまでやりきろうと決心して司法試験を目指すことにしました。
性格的にも合っていたんだと思います。基本一人で勉強する試験ですし、中高生の定期試験と違って大人の試験なので、やめたければいつでも自分の意思でやめられます。レースと同じです。
——そのような
仕事をしていく上で、人として「この人のために頑張りたい、力になりたい」と思う気持ちを大切にしています。
スピードにとことんこだわり、問題の早期解決を目指す
——仕事で心がけているのはどんなことですか?
スピードです。早い対応がご依頼者様のためになると私は信じています。「困っているから早く解決してほしい」というのがご依頼者様の本音ですから。
連絡も、事務員を介さずに自分で直接電話をかけます。夜中の2時に電話に出ることもあります。
——具体的にどういった相談を受けることが多いでしょうか。
男女トラブルが非常に多いです。離婚、不貞、認知、金銭問題などいろいろあります。若い女性で、妊娠したら交際相手の男性が逃げてしまい、認知と養育費を求めて無事に解決したことも。こうした日常的な案件を多く受任しています。
——印象に残っている案件を教えてください。
資産家だった親が事業に失敗して自己破産し、その後入院中に亡くなったケースで、入院費を兄弟に請求するという案件がありました。婚外子も含めて何人も兄弟がいたのに、月に何十万円もの入院費をたった一人で負担し続けていたんです。
書類をそろえて状況を一生懸命説明していたら、裁判官も「それはひどいですね」と理解してくれて、審判で「兄弟1人あたり○○円払いなさい」という債務名義を出してくれました。このときは本当に良かったなと思いました。
——いろいろな案件をたくさん担当していて、つらくなることはありませんか?
こういう仕事ですから、ときにはひどいことを言われることもあります。でも、そんなに気にならないですね。根がマイペースなので、あまり人からの影響は受けません。この仕事を辞めたいと思ったこともないです。
この仕事は大変という若い弁護士もいますが、私はそうは思いません。世の中にはもっと大変な仕事もありますから。弁護士はさらにがんばれるはずだと思います。
家では良きパパの顔も
——ご自身をどんな性格だと思いますか?
超マイペースです。
行動力はある方だと思います。やろうと思ったことはすぐにやる。そして、すぐに飽きる(笑)。まずスタートを切ることが大事だと思っています。
——今のご趣味は?
あまり趣味らしい趣味はないのですが……年に4回ほどアジア諸国に出かけています。もう20回以上になるでしょうか。
現地の友人を交えて飲んだり食べたりが多いです。次は、ヨーロッパにも行ってみたいですね。
——ご家族との時間は何をされていますか?
子どもと遊ぶことが多いですね。5歳の娘には、ままごとの相手をさせられています。リカちゃんのパパ役をやらないと怒るんですよ(笑)。最近バレエを始めたので、発表会が楽しみです。息子のテニスも応援しています。
——これからやってみたいことを教えてください。
弁護士をやりつつ、海外を相手にしたビジネスもしてみたいですね。何をするかはまったく決めていませんが。
アジアに出かけると街の活気に本当に驚くんです。どこもかしこも、子どもや若者であふれていて。それを見ていると、何か自分も情熱を傾けられるものに挑戦してみたいなと思います。
不当な要求で困っている人に寄り添う弁護士を目指して
——初めて相談にいらっしゃる方に対して、どんなことを心がけていますか?
きちんと挨拶をするとか、目を見て話すとか、人として当たり前の対応をしっかりすることで、まず安心していただくこと。話を聞いてほしい方が多いので、じっくり聞くことも大切にしています。
ご相談内容に関しては、あやふやなことを言わないように気をつけています。「Aを選ぶと~になり、Bを選ぶと~になります。私は~という理由でBの方がいいと思いますが、最終的に決めるのはご依頼者様です」というように、自分の見解を理由とともにきちんと伝えます。
——事務所として注力されている業務があるそうですね。
はい。“不当な要求をされている人たちの力になる”ことです。世の中には、法的根拠のない請求や不当な請求を突きつけられたり、ストーカーやクレーマー被害を受けたりして、不安な思いや怖い思いをしている人たちがたくさんいます。そういう方々に寄り添い、支援していきたいと考えています。
こうしたトラブルには早期の対応が重要なので、弊所ではご依頼を受けた即日に着手し、調査会社や警備会社とも連携しながら対処します。
——最後に、弁護士に相談することはハードルが高いと感じている方へメッセージをお願いします。
不安や心配を抱え込んだままでは、日常生活もままなりません。お一人であれこれ思い悩むよりも、まずは弁護士に相談してください。弁護士が介入することで解決できることはたくさんあります。どんなことでも遠慮なく相談してください。弁護士の力を借りて、1日も早く生活の質を取り戻してほしいと願っています。
弁護士法人若井綜合法律事務所
若井綜合法律事務所は、池袋と新橋の2ヵ所にオフィスを構えています。『すべてのクライアントのために親身になって対応し、弊所と関わりを持って良かったと思ってもらうことのできる事務所』を目指して、個人から法人まであらゆるトラブルに全力で対応いたします。
公式HPはこちら
<取り扱い業務一覧>
・離婚・男女トラブル
・不当要求・クレーム対策
・慰謝料請求・被請求
・ホストクラブ売掛金整理
・犯罪・刑事事件
など
取材・文/樫永 真紀 撮影/樫永 真紀