大阪市出身で関西弁が耳に心地よく響く正木先生。元気の良さと飾らない人柄で、初めて会う人でも何でも話せてしまいそうな雰囲気がある。趣味も多く、それが意外なところで仕事の役に立っているという。
気軽に相談できる相手として、町の開業医のような存在でありたい、という正木先生にお話を伺った。
弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生先生
2014年、創価大学卒業。2016年、慶応義塾大学法科大学院修了。2017年、第一東京弁護士会に弁護士登録。現在は天音総合法律事務所・永田町オフィス所長。趣味はゴルフ、フットサル、ドライブ、映画、ショッピング。
<監修実績>・誰でも分かる債務整理 Relib
<取材実績>・テレ東プラス 2019年9月19日、26日配信
・週刊SPA! (スパ)2018年5月22日号
・「友達に話す感覚で相談してほしい」天音総合法律事務所 正木絢生弁護士インタビュー|誰でも分かる債務整理 リリブ
日常に起こりうるトラブルから立場の弱い人びとを守りたい
——弁護士をめざしたきっかけを教えてください。
小学生くらいから勉強が好きで、「だったら弁護士をめざしてみれば?」と親に言われたのがきっかけです。
本格的にめざし始めたのは、中学・高校のとき。自分の知識・経験で誰かを助けられる弁護士という仕事に魅力を感じました。
——他に考えた職業はありましたか?
教師、作家、ゲームプログラマーとか。何となく考えたというだけですけど。ゲームプログラマーは、ゲームが好きだったので自分が作れば楽しいかなと。
作家は本好きだったので、何か面白いものが書けるかもしれないという理由ですね。教師は高校時代に友達に勉強を教えていたら「教え方がうまいね」と言われたからです。
——弁護士に向いているなと思ったのは?
理論的に論を組み立てて人を説得するのが得意なので、向いているなと。今思うと、ケンカの仲裁とか恋愛の悩みの相談などもよく引き受けていたので、もともと人の間に入るのが得意なのかもしれません。
法学部に入ってみて、さらに自分の適性を実感しました。司法試験というと暗記のイメージが強いですが、実際に法学部に入って勉強してみると、暗記よりも自分の頭できちんと考えることが多いんです。自分は暗記があまり得意でなかったけれど、そういう意味で「あ、弁護士は向いているかも」と感じました。
——実際に弁護士になられていかがですか?
思っていた以上に、責任の重さを感じています。基本的に個人のご依頼が多く、お困りの様子を目の当たりにすると、そのかたの人生を背負っているなという実感があります。
もちろん頭ではわかってはいましたが、実際にご依頼者様を目の当たりにすると、この仕事の重みを痛感しますね。
依頼者あっての弁護士というスタンスをもち続ける
——依頼者からはどういった相談が多いですか?
債務整理と交通事故をメインで行っている事務所なので、借金問題と交通事故関係、それから最近力を入れているのが離婚問題と消費者トラブルですね。
——今、弁護士として大切にしていることを教えてください。
ご依頼者様の希望を最大限に聞くことです。ご依頼者様あっての弁護士なので、ご依頼者様がどうしてほしいのか、何を求めて相談に来てくださっているのかをきちんと聞くように心掛けています。
まずお話をしっかり受け止めたうえで、弁護士として法律的にできること、できないことを伝えるようにしています。
——難しさを感じることはありますか?
弁護士はカウンセラーではないので、感情的な部分をどこまで受け止めて解消してあげられるかは正直難しいところです。
例えば、交通事故の案件で「加害者に同じ思いをさせたい」というかたがいます。でもそれは到底できないことですよね。
なので「お気持ちはよくわかります。ただ、相手の方にとっても金銭を支払うのは大きな痛みを伴うことなんですよ」とお話しています。
「法律的には金銭賠償しかありません」と言って終わるのは簡単です。でもそうではなく、できるだけご依頼者様の気持ちを受け止めて、少しでも心の傷が癒えるように、お金で解決する場合でも納得していただける方法を考えています。
——印象に残っている相談や裁判を教えてください。
あるご主人からの離婚の相談が印象に残っています。お子さんの親権を争っていたんですが、親権は母親が取るのが一般的なんですね。でも、最終的に親権が取れたのでホッとしました。
理由としては、調停で僕がご主人の代わりに主張すべきことをきちんと主張できたからだと思います。ご主人はとてもおとなしいかたで、自分に非がない離婚であるにも関わらず、言いたいことがなかなか言えなかったんです。そこで、僕が強く言うべきところは強く言って交渉しました。
弁護士は代理人であり、代理人はご本人が言えないことを代わりに言うのが仕事です。その務めをきちんと果たせたなと思いました。
——弁護士を辞めたいと思ったことはありますか?
ないですね!自分のスキル、知識、資格でご依頼者様を助けられているということを日々実感し、大きなやりがいを感じているので、辞めたいと思ったことはありません。
——弁護士をしていてやりがいを感じる瞬間を教えてください。
問題がすべて解決した後に、ご依頼者様が「安心しました!」と泣かれることもあるんです。そんなときは本当にうれしいです。
趣味の多さが意外なところで仕事の役に立つことも
——ご自身をどんな性格だと思いますか?
楽観的ですね。プレッシャーにも割と強いです。あとは、仲間で楽しく過ごすのが好きなタイプです。
——ご趣味は?
ゴルフです。もともと父がゴルフ好きだったので、中学・高校ぐらいから多少やってはいたんです。
よくやるようになったのは弁護士になってから。弁護士仲間にはゴルフを楽しむ人が多いのでよく行っています。多いときは月に2、3回行くこともありますね。
行先は千葉・埼玉が多いでしょうか。実家に帰省したときは家族で行くこともありますよ。
——ドライブもお好きなんですね。
そうですね。服を買うのが好きなので、ショッピングがてらフラッと運転して出かけます。イタリアの服が好きなんです。時計や靴といったファッション小物も好きです。
——他には映画もよく観るそうですね。
洋画も邦画もアニメも何でも観ます。今年は見逃してしまったんですが、『名探偵コナン』が好きですね。ジブリ映画の『天空の城ラピュタ』なども好きです。
——スポーツはフットサルを楽しまれるとか。
高校までサッカーをやっていたので。運動神経がいいスタッフが多い事務所なので、事務所の人間とも試合をやりますよ。他の事務所と事務所対抗でやることもあります。運動関係なら、これから筋トレにもチャレンジしてみたいですね。
——多趣味が仕事に役に立ったことはありますか?
時計や車が好きなので、自己破産の手続きをする際に破産されるかたの資産評価がしやすいということはあります。調べなくてもある程度の金額がわかるので、「あ、これは売らないといけないものですね」とすぐに言えます。
物損事故でも、だいたいの修理金額がわかるので、素早い対応につながっていると思います。
町の開業医のような身近な存在であり続けたい
——初回の依頼者との相談で気をつけていることはありますか?
ご依頼者様にリラックスしていただけるよう、あまりカチッとした服装で応対しないようにしています。ビシッとしたスーツにワイシャツ、ネクタイ、弁護士バッジという格好をしていると、ご依頼者様が言いたいことを言いにくくなってしまいますから。
弁護士バッジはつけないことが多いです。喫茶店など外で相談を受けることもあるので、周囲のかたに弁護士と相談していることがわからないように配慮をしています。
——依頼者の反応はいかがですか?
「堅苦しい雰囲気じゃなくて安心しました」と言ってくださいますね。「いい意味で、弁護士らしくなくて良かったです」という声も(笑)。
「先生だから話しちゃいますけど……」と、余計な気を使わずフランクに相談してくださるかたが多いのでうれしいですね。
——初めての相談で、うまく話せるか心配なかたもいるかと思うのですが……
悩んでいるときはモヤモヤしていて当然なんです。だから、ちゃんと話さなきゃと思う必要はありません。こんなことを言っていいのかなという遠慮もいりません。まずは何でも思うことを話してもらうことが大切です。
——最後に、弁護士に相談することにハードルを感じているかたへメッセージをお願いします。
弁護士に相談するというより、友達に相談する感覚で相談に来てください。すべての悩みを解決できるわけではありませんが、弁護士として、一人の人間として力になれることはたくさんあると思います。
ささいなことでもいいので、何か人に相談したいなと思うことがあれば、ぜひ一度相談にいらしてください。
弁護士法人 天音総合法律事務所
「債務整理」「交通事故」をはじめとした、さまざまな法律問題の解決に取り組んでいます。ただ問題を解決するだけでなく、目の前の相談者様の安心感や満足感を一番に考えることをめざし、使命にしています。専門性に特化したスタッフが、チームを組んで問題解決に取り組んでおり、お一人お一人に合わせた迅速な対応が可能です。
公式HPはこちら
<取扱業務一覧>
- 債務整理
- 交通事故
- 消費者トラブル
- 離婚トラブル
- 相続、遺言、後見
- 労働紛争
- 債権回収
- 医療事故
取材・文/樫永真紀 撮影/樫永真紀