とつとつとしゃべる口調に素朴な人柄が感じられる平林先生。「気がつけばこの仕事を選んでいたんです」と話しつつも、一つのことにこだわり、最後までやり抜く情熱をもちあわせている。ふとした瞬間にのぞく笑顔がとても優しく、何でも聞いてくれそうな雰囲気に、ほっとする依頼者も多いのではないだろうか。
不思議な包容力を持つ平林真一先生にお話を伺った。
弁護士法人 みつ葉法律事務所 平林真一先生
2004年、日本大学法学部卒業。2005年、司法試験に合格。2007年9月に弁護士登録、都内の法律事務所へ入所。2016年10月に弁護士法人FLAT(現 みつ葉法律事務所)を設立。東京弁護士会、民事訴訟問題等特別委員会委員を務める。民事事件を中心に、さまざまな案件に幅広く対応。共同執筆に『相続法改正のポイントと実務への影響』(日本加除出版株式会社)。趣味は自宅でのんびり過ごすこと。
法律への関心から法学部へ、自然の流れに任せて弁護士に
——弁護士をめざしたきっかけを教えてください。
高校生の頃、ニュースで大きく取り上げられていた法律があったんです。それを新聞やテレビで見ているうちに「法律ってどんなものなんだろう」と興味を持ち、大学は法学部に進学しました。
進学当初は、まだ司法試験を受けるつもりはまったくなくて。法学部の周りの友達に引っ張られるままに弁護士をめざすことになりました。今思うと、弁護士という仕事に対する自分の適性に、周りが気づかせてくれたのかもしれません。
——実際に弁護士になってみていかがですか?
思った以上に、仕事の幅が広いなと感じています。困ったときはまずは相談していただければ、何らかの解決策を一緒に考えられると思います。
ただ、同時に弁護士は万能でないことも実感しているので、士業・専門職のネットワークを生かして、より広い対応ができるようにしています。
——どういった相談を受けることが多いのでしょうか?
相談内容は、労働関係から債務整理、離婚、相続などいろいろです。最近多いのは、労働事件ですね。退職代行の相談を多く受けています。自分では仕事を辞めたいけれどなかなか会社に言い出せないというかたからの相談が増えているように感じます。
弁護士が入るだけで交渉が非常にスムーズに進むことも多いので、そういうときは弁護士という仕事の強みを感じますね。
——これは困ったなという案件はありましたか?
たくさんの案件を受けた中には、「これは相談されても弁護士では対応できないな」と困ってしまうような相談もあります。でも、そういう案件もいったんはお話を伺って、そのかたが今後どうすればいいのかを伝えるようにしています。
悩んだり迷ったりしているときに、「こうすればいいんじゃないか」と方向性を教えることも弁護士の仕事なんじゃないかと思いますね。
——ときには弁護士を辞めたいと思うことも?
長くやっている間にはそういうこともありますよ。辞めて何をやりたいというわけではないですけど、他の仕事をしたらどうなるのかなぁという興味はあります。
今の世の中には本当にいろいろな仕事があって、面白いですよね。チャレンジしてみるのも悪くないかもしれません。
心の垣根なく何でも相談してもらえる弁護士に
——「FLAT」という法人名にはどんな意味が込められているんですか?
直感で決めたのであまり深い意味はないんですが、ご依頼者様と弁護士がフラット、つまり対等な立場に立って問題解決にあたるというイメージで名付けました。フラットに何でも話してほしいという気持ちもあります。心の垣根なく何でも相談してもらえたらうれしいです。
——弁護士として仕事をするうえで、大切にしていることは何でしょうか?
あいまいな対応をしないようにしています。弁護士としての知識・経験をもってしても、どうしても助けてあげられない事案もあります。そういうときは、はっきり「それはできません」と答えて、そのうえで問題解決をお手伝いできそうな他士業などの仲間を紹介しています。
また、「ご依頼者様が求めているものは何か?」を常に意識するようにしています。法的な解決策は一つではありません。例えば離婚一つとっても、求めるものは人によって違いますし、それをかなえる方法もさまざまです。
弁護士によって考え方も変わるので、実は解決方法はいろいろあるんです。私はその中でもご依頼者様の希望を最優先にし、それを実現できるベストな方法は何かをじっくり考えるようにしています。
マイペースでのんびり型、でも実は粘り強さが持ち味
——学生時代に打ち込んでいたことは何ですか?
小・中学校とずっとサッカーをやっていました。司法試験の受験生時代も週末になると、気分転換に近所のチームでプレイしていました。今はさすがにやらないですが、観戦には行きたいなと思っています。
——他に趣味は何かありますか?
いやあ、今は本当に無趣味なんですよ。休みの日はずっと家にいて、のんびり過ごしています。妻と買い物に出かけるくらい。あとは、地元の友達と飲みに行くくらいでしょうか。気がつけば、いつからかそんなのんびりした生活を送っていますね。誰か誘ってくれれば、出かけると思うんですけど。
それと、住宅の物件を見るのは好きですね。モデルルームなんかを夫婦で見て回ります。バルコニーからの眺めとか、自分ならではのこだわりがあるんですよ。デザインもそうですけど、動線を考えた、暮らしやすそうな間取りの家が好きですね。
——ご自身をどんな性格だと思いますか?
マイペースですかね。このままでいいのかなぁ、大丈夫かなぁという一抹の不安もありますけど。弁護士初日も、何も指示されないまま、いきなり「裁判所に行って」と言われて。「えー、どうすればいいの?」と思いましたが、慌てもせず怒りもせず、周りの人に聞きながら何とかこなしましたね。
その後も、自分で調べたり人に聞いたりして、ここまでやって来ました。まだまだ一人前とはいえませんが、コツコツ調べることは好きなので、どんな案件が来ても、その都度必要な情報を集めながら、地道にマイペースに勉強していくつもりです。
——ここが自分の欠点だなと思うところはありますか?
ついつい一つのことに熱中してしまうことでしょうか。やり始めると時間を忘れて集中してしまうんですよね。最後まできっちりやり遂げたいという気持ちが強いみたいです。
司法試験も「合格するまでやり抜くぞ」という気持ちがあったから、最終合格できたのかもしれないなと思います。とはいえ、結局最後までやりきれたのは司法試験だけだったんですけどね。「今年が最後」と思ったときに受かったので良かったです。
仕事もいったん始めるとずっとやってしまうので、オンとオフの切替をきちんとつけるように気をつけています。
まずはどんなことでも話してみてほしい
——初めて相談するかたはいろいろ悩むと思うのですが…
とにかく、まずはご相談いただければ。相談しないことには、何の解決策も見つかりません。初回はメールや電話でお受けし、そのあと事務所に来ていただく流れになります。
じっくりお伺いするので、とりあえず全てお話しいただければと思います。事実を時系列に整理したり、法的に意味があるか・ないかの選別は私が行いますからご安心ください。おひとりであれこれ抱え込まないことが何より大事です。
——最後に、相談してみようかなと思っているかたにメッセージをお願いします。
どんな悩みでもまずは相談してみてください。「こんなことを相談してもいいのかな?」と迷う必要はありません。どうしたらいいかわからないときこそ、弁護士の出番。一般のかたが知らないような良い解決策を探すこともできますから、遠慮なく頼っていただきたいと思います。
弁護士法人みつ葉法律事務所
弁護士法人みつ葉法律事務所は、「ご依頼者様に信頼されるパートナー」でありたいという考えのもと、最初から最後までご依頼者様の身近な存在でいることを心掛けています。幅広い士業・専門職のネットワークを生かして、問題解決に向けたサポートを行っています。ご相談は全国対応で受け付けていますので、遠方にお住まいのかたでもお気軽にご連絡ください。
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取材・文/樫永真紀 撮影/樫永真紀