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ビルの外階段を3階まで上がると、そこに窪田総合法律事務所がある。大きな緑色のドアを開けて迎え入れてくれたのは、窪田先生。
一目でわかる背の高さと、黙っていても自然とほほ笑んでいるような優しい顔立ちが印象的だ。ウッディーなインテリアと観葉植物に囲まれた心地よいオフィスで、弁護士の仕事とプライベートについてお話を伺った。
窪田総合法律事務所 窪田翔太先生
2010年法政大学法学部法律学科卒業、2012年明治大学法科大学院修了。2013年に司法試験合格、2014年司法修習終了、弁護士登録(第一東京弁護士会)。おもな取り扱い分野は、中小企業のサポート等の企業法務・ 交通事故や債務整理等の個人法務・刑事事件等。趣味・特技は、映画・演劇鑑賞と海外旅行。
いろいろな道を模索しながらようやく弁護士にたどり着く
——窪田先生が弁護士を目指したきっかけを教えてください。
司法試験を目指そうと思ったのは、学部3・4年生のとき。就活のタイミングで、「もう少し法律の勉強を続けたい」と思いました。大学1年で初めて法律に触れたのですが、とてもおもしろくて。特に、身近な法律である刑法に興味をもちました。
法律は解釈の学問で、例えば胎児が刑法上の「人」といえるのはいつからなのかという議論があります。こうした学問的なものの考え方に、大きな刺激を受けました。
——法曹三者(弁護士・検察官・裁判官)で迷いはありませんでしたか?
検察官は少し考えました。ただ、「社会から犯罪者を隔離しても、被害者の救済にはなりにくい。被害者に寄り添える仕事をするならやはり弁護士だ」と思いました。
——それでもすぐには弁護士にならなかったのですね。
はい、弁護士登録をした後に1年間、広告コンサルティングのベンチャー企業で働きました。司法修習を終えても、どんな弁護士になりたいのかイメージできなかったので、ずっと興味があった広告業界に飛び込んでみようと思ったんです。
イベントをプロデュースしたりCMを撮ったり、芸能事務所との契約書を作成したり、とても楽しかったですね。ただ、副業として行っていた個人案件を通じて気づいたんです。「やっぱり弁護士業に専念したい」と。
B to B の仕事もとてもやりがいのある仕事です。ですが、人生の岐路になるような大きな問題に直面している人を助けられるのはやはり弁護士業だと実感して、弁護士業に専念する決意が固まりました。
——前職の経験が今にどう活かされていますか?
法律相談の枠を超えて、経営コンサルティング的な相談まで受けることが多いです。今後はこうしたコンサル業務にも力を入れたいので、来年になったら中小企業診断士を受験するつもりです。
また、広告会社や芸能事務所からのご相談も多いのは、前職の経験が活きているからだと思います。
前職で学んだことについてですが、社会人経験がなかった私に全てを教えてくれたので、学んだことを挙げたらきりがありません(笑)。
月並みだけれど「ありがとう」という感謝の言葉が一番のやりがい
——今弁護士として大切にしていることを教えてください。
「ご依頼者様のことを思い続けること」です。どうすればその方の利益になるのか、何があれば幸せになれるのか。ご依頼者様に一歩でも前に進んでいただくために、弁護士としてできることを一生懸命考えます。
——これまで印象に残っている相談や裁判はありますか?
ある特殊詐欺の刑事事件で被告人の弁護を担当し、被害者の方々から感謝していただいたことがあります。
被害者の方がたくさんいて、遠方に住んでいたり、ご高齢で連絡がうまく取れなかったりしたのですが、粘り強く交渉してお一人お一人におわびに行き、被害弁償をしました。
「だまされたことが恥ずかしい」と思う方も多いので、「悪いのはすべてこちらです」とお伝えして、誠心誠意対応させていただきました。最後に「親身になって話を聞いてくれてありがとう」と言われたときは、本当にうれしかったです。
一般民事事件では、不当解雇の案件が印象に残っています。和解を渋る会社に対して、和解することのメリット、和解しないことのデメリットを粘り強く伝え続けた結果、無事に和解することができ、感謝の言葉をいただきました。
やはり、「ありがとう」と言ってもらえることがこの仕事の一番のやりがいですね。
——弁護士を辞めたいと思ったことはありますか?
ありません。自由度が高く、自分の裁量でいろいろな仕事ができるので、辞めたいと思ったことはないです。
学生時代の多彩な思い出が、今の多趣味なプライベートの源泉に
——弁護士を目指す前に憧れていた職業はありましたか?
中学・高校とラグビー部だったので、「日本代表になって社会人リーグでプレーしたい」と思っていた時期があります。高校のときは東京都選抜にも選ばれたのですが、辞退しました。
実は高校3年で生徒会長になって、生徒会活動に打ち込んでいたんです。意見を出せば生徒がやりたいことをやらせてくれる学校だったので、生徒アンケートで不満が多かった修学旅行先を新潟のスキー旅行から沖縄に変えたり、文化祭のイベントを考えたり。いい思い出です。
——他に、なりたかったものはありますか?
大学1・2年のときは起業も考えていました。中高大の友人とイベント企画・運営をやっていたので、「エンターテインメント系の会社をつくってみたいな」という漠然とした夢はありました。
その流れで、「放送作家もいいなぁ」と思いましたね。たぶん自分が出てもおもしろくないので(笑)、「おもしろい人に合わせて脚本を書いたら楽しそうだな」と。
——ご友人とはどんなイベントを企画していたのですか?
お笑いや音楽系です。新宿で音楽やダンスを自主製作するイベントを主催して、300~400人が入る会場をパンパンにしたこともあります。コメディー系のショートフィルムも数本撮ったことがあり、コントやお笑いが好きですね。
特にファンなのは、ダウンタウン。千鳥はYouTubeで漫才をやっている頃から好きで応援していたので、今こんなにブレイクして驚いています。たくさんTVで見られるようになってうれしいです。
——プライベートな時間は何をしていますか?
映画やドラマなど、映像作品をよく観ています。演劇も好きで、先日は劇団☆新感線の公演を観にいきました。好きな映画は『ハングオーバー』シリーズや『ディパーテッド』などですね。
海外旅行も好きで、年に1回は必ず出かけています。直近では、メキシコ・スペイン・ハワイに行きました。これまでに20ヵ国弱は訪れています。一人旅ではなく、いつも気の合う仲間が一緒です。
現地でのコミュニケーションはほぼ友人頼みなので、「もっと英語を勉強して、自分で現地の人とやりとりできるようになりたいな」と思っています。
身近であり親身に寄り添うことが問題解決への第一歩と信じて
——今後どんな弁護士を目指したいですか?
悩みをすぐに相談できて、法的なこと以外の部分も含め、トータルな解決ができる弁護士を目指したいです。
例えば離婚でご相談にいらした方に対しては、離婚だけに着眼せずにその方の抱える問題を全体的に見て、本当に幸せになれる、前進できる方法をご提案できるようになりたい。「どんなことを質問しても、この人に聞けば大丈夫」というジェネラリストになりたいと思っています。
——初めて会うご依頼者様に対して、心掛けていることは何ですか?
共通の話題を見つけて雑談をするなど、まずはリラックスしていただくようにしています。ご相談者様が経営者の場合は、「すぐに対応策を知りたい」という方が多いので、的確な方策をその場で伝えるよう心掛けています。
個人のご相談者様の場合は、ゆっくりお話を聞いたり、「そうですよね」と共感したり、まずは気持ちに寄り添ってあげることを大切にしています。
——最後に、弁護士に相談することにハードルを感じている方へメッセージをお願いします。
「相談しようかどうしようか」と迷っているうちに、事態はどんどん悪化してしまいます。弁護士には守秘義務があるので、ご相談内容が漏れることはありません。無料相談もありますから、早めにご相談いただきたいと思います。
「大したことじゃないかも」と相談をためらう方がいますが、相談したうえで専門家から大したことではないと言ってもらうだけでも安心できるはずです。またお話をする中で、思わぬ問題が見つかることもあります。
今は電話やLINE、メールでも気軽に相談できる時代です。当事務所もLINEと電話での問い合わせに対応しています。ぜひ、ご遠慮なくご相談ください。
窪田総合法律事務所
窪田総合法律事務所は、ご依頼者様にとって「身近である」こと、ご依頼者様に「親身に寄り添う」こと、ご依頼者様に「最適なソリューションを提案する」ことを大切に、さまざまな法律問題の解決に取り組んでおります。
法人から個人まで、ていねいかつ親身な対応を心掛けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
公式HPはこちら
<取扱業務一覧>
- 中小企業のサポート等の企業法務
- 交通事故や債務整理等の個人法務
- 刑事事件
など
取材・文/樫永 真紀 撮影/樫永 真紀