科学技術の進歩により、私たちの生活は目まぐるしく変化している。それは私たちに便利さをもたらす一方、ときに新しい悩みや犯罪被害者になるリスクを招く。
PCにウィルスを感染させて、PC中のデータと引き換えに「身代金」を要求する「ランサムウェア」や、ネット上に誹謗中傷を書き込む行為などは、インターネットの普及によって出現した新たな犯罪行為である。
今までになかった犯罪にはどう立ち向かっていけばよいのか。今回はグラディアトル法律事務所の若林 翔先生にお話を伺った。
時代の変化にも対応し、常に最前線で戦う
弁護士法人 グラディアトル法律事務所 若林翔先生
早稲田大学法学部卒業。慶應義塾大学法科大学院修了。東京弁護士会所属。現在はグラディアトル法律事務所で代表弁護士を勤め、東京と大阪に拠点をもつ。 新聞や雑誌、ネットメディアなどにも多く登場。趣味は釣りと漫画。Kindleには3,000冊もの漫画が入っている。
——依頼者からどういった相談を受けることが多いでしょうか?
最近は、盗撮被害、ネット上での誹謗中傷、個人情報流出、プライバシー侵害などが多いですね。近年は、スマートフォンに高性能のカメラが付き、デジタルカメラも小型化しました。これにより社会的にも盗撮被害が増えつつあります。
また動画配信やSNSの普及により、ストーカー被害に遭われるかたも増えている印象です。写真の背景に映る景色や、SNSでつぶやいた内容から住所を特定されるケースも少なくありません。
——実際、2019年に警察庁が行った発表によれば、ストーカー被害は6年連続で2万件を上回っているそうですね。ネット上での誹謗中傷、個人情報流出にはどういった対応を取っていただけるのでしょうか?
まずは、書き込まれたサイトやブログの管理者に削除を依頼したり、裁判所に仮処分の申し立てをしたりして削除してもらいます。
また、管理人に向けて発信者情報開示請求をし、書き込んだ人物のIPアドレス(ログ)を割り出し、IPからプロバイダを特定し、プロバイダに対して発信者情報開示の訴訟をして、契約者情報を特定、そのうえで書き込んだ本人に損害賠償請求をしていきます。
困っている人の力になるため、新しい分野にも積極的に挑戦していく
——他にはどのような相談が多いですか?
企業様から仮想通貨や新しいシステムにまつわる相談をいただきますね。事業を展開するにあたってのリーガルチェック、法律まわりは弁護士にしかできない重要な仕事です。
実際、数年前にICOやホワイトペーパーなどが話題になった際には、私たち弁護士も仮想通貨や新たな決済サービスについて猛勉強しました。勉強だけではつかめないこともあるので、実際に仮想通貨を売買したり投資したりもします。
——結果はいかがでしたか?
めちゃめちゃ損しました。自分には投資のセンスがないことがわかったので、いい機会でしたね(笑)。
——新しいことに挑戦するのはリスクがつきものだと思います。なぜ、若林先生は新しい分野の相談も積極的に受けているのでしょうか?
ネットの普及やAIの登場、仮想通貨や決済サービスなど、新しいものが続々と登場している時代、知識として取り込めることは取り込んでいかないと、ご依頼者様の力になれないんですよ。
私にかぎらずグラディアトル法律事務所に所属する弁護士は、新しい分野にも抵抗をもっていないメンバーばかりです。インターネットやサイバー犯罪に対する知識も豊富な弁護士がそろっているので、他の弁護士事務所にはない大きな強みにもなっています。
趣味は釣りと漫画。世界を周って各地でフィッシングを楽しむことも
——ここからは若林先生個人について伺っていきます。まずは弁護士をめざしたきっかけから教えてください。
私は早稲田大学の附属高校に通っていました。進学のタイミングで政経か法学部のどちらかを選択することになり、より興味のあった法学部を選びました。せっかく法律を学ぶなら、それを最大限に生かせる弁護士をめざそうと思ったんです。
もともと小さい頃はプロ野球選手になりたかったんですよ。でも、高校生のときに腰を悪くしてしまって。
そのときに通った針鍼灸師さんが本当にうまくて、「こんなに人の役に立てるなら」と一時期は針鍼灸師になろうと思ったこともありましたね。高校の卒論では、東洋医学について書いていました。
——学生時代に打ち込んでいたことはありますか?
野球と釣りですね。釣りは今でも定期的にしています。その日の天候や気温、時間などさまざまな要因をもとに戦略を立てて魚に挑む。思うように釣れたときはやっぱり楽しいですね
海外旅行で訪れた国でも釣りをするのですが、現地でしか出会えない魚を釣り上げたときも達成感があります。
——お休みの日はどのように過ごすことが多いですか?
釣りやゴルフをしない日は、家で漫画を読むことが多いですね。Kindleで面白そうな漫画を購入して読んでいます。
弁護士を題材にした漫画で好きなものは、麻生みことさんの描く『そこをなんとか』。一番リアリティがあるんですよ。ほかの漫画だと「そんなことないだろ!」ってツッコミを入れたくなることもあって。
一番好きな漫画は『ワンピース』ですね。アーロン編でナミがルフィに「助けて…」と助けを求める瞬間は、いつ読んでも感動します。最近だとワノ国編も面白くて好きですね。
依頼者とともに「戦う」弁護士でありたい
——最後に、弁護士に相談することにハードルを感じているかたへメッセージをお願いします。
まず、「何かおかしいな」と思ったらすぐに私たちに相談してほしいですね。「この程度で弁護士に相談してもいいのかな」とちゅうちょして悩んでいるうちに、事態が悪化してしまうケースが多いんですよ。
弁護士に相談すれば即座に解決するような問題もあります。どんなお悩みにもしっかりと向き合いますので、まずは気軽にご相談ください。
また、グラディアトル法律事務所は、日本人弁護士が常駐している国際法律事務所グループと業務提携を結んでいます。タイやマレーシア、ミャンマーなどさまざまな国の最新情報をもとに、企業様の海外進出を強力にバックアップいたします。ぜひ、ご連絡ください。
弁護士法人グラディアトル法律事務所
グラディアトル法律事務所は、9名の弁護士で構成される法律事務所です。同所は、9名の弁護士がそれぞれの得意分野を生かし、幅広い案件を取り扱っております。
『戦う』法律の専門家集団。依頼者を「守る」だけでなく、「攻め」の提案を行い、依頼者の利益を「勝ち取る」。そして、依頼者とともに「戦う」弁護士でありたいと考えています。お気軽にご相談ください。
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取材・文/菊地 誠 撮影/菊地 誠